2009年8月17日月曜日

コミケお疲れ様でした。

コミケ76サークル参加無事終了しました。
スペースに足を運んでくださった方、本をお買い上げくださった皆様
ありがとうございました。

今回、残念ながら、完売には至りませんでした。
といっても目標値はクリアしたので、満足できる結果といえます。

文字ばかりの評論本で冊数売るのはさすがに難しいのですが
なんとか価格を¥100に抑えて手にとってもらいやすくするため、単価をさげるために刷部数を多くしたので、売れ残ることは最初から覚悟していましたので、刷った冊数の半分は売ることが出来たので、ある意味予定通りでした。
売れ残ったとはいえ、結構店じまいまで、コンスタントに手にとって貰えて、非常に手ごたえがあったのが嬉しかったです。

あと買ってくださった方が「HPいつも見てます」といってくれたり、なのはについて熱く語ってくれたり
久しぶりのサークル参加でしたが、コミケの醍醐味をまた味わえて楽しかったです。

あと本を買ってくださる層について
失礼ながら、いい感じのおっさんどもが多くて内心にやけてましたw
今回の新刊を読んでくれれば判ると思うんですが、自分と同じくらいの年齢のそういうおっさんどもに媚びた内容になっているので、ばっちりその層が食いついてくれてることがとても嬉しかったです。
もちろん、10代から20代前半の方もしっかりいたんですが、そういう方が今回の内容にどんな感想抱くかちょっと興味深々だったりします。

そんなわけで、おもいっきりなのはについて語りまくった本が作れて非常に満足しているのですが、本があまってしまったので、あまり考えてなかったのですが、次の冬コミにも在庫もって参加します。
もちろん新刊も作る予定。「なのは」じゃないかも知れませんが今現在構想は出来つつあります。

そんなわけでコミケに参加した全ての皆様お疲れ様でした!

12 件のコメント:

なのわ さんのコメント...

※新刊に書いてあった連絡先にメールをさせていただいたのですが、ブログに感想のエントリがある事に気付いたのでコメントさせていただきます。



「リリカルなのはが売れたワケ」読みました!

今日(この文章を書いたのはもう昨日になりました。爆睡してて起きたのは正午過ぎw)だけでかなりの数のエロ同人誌を買い漁ったのですが、正直この評論本が一番の収穫だったというのが秋水さんの新刊を読み終わった後の率直な感想です。
100円は安すぎですよ!もっとお金とっていいですw

ここからちょっと長いんで読み飛ばしてくださってもかまわないです。
とにかく僕の感謝の気持ちが伝われば幸いです。

自分はまさにモラトリアムど真ん中の18歳大学一年の若造なのですが、高校のときに攻殻機動隊S.A.C.シリーズにはまって以来、セカイ系の作品よりも組織の中での個の立ち位置なんかを描く社会系?(ジャンルに関する知識が不足しててすみません 汗)の作品を青臭くも学生の分際で好きになりまして。
そしてつい最近プラネテスを見て、モラトリアム脱却のためにもこういうアニメをもっと見ていかなければという気持ちになり、なのはを見るという所とはほぼ対極の位置に行かなくてはならないような強迫観念(笑)に縛られている感じでした。

(もちろん萌えアニメもバリバリ見てますw
やっぱりまだまだおにゃのこ万歳って単純思考から抜け出せませんし、あまり頭を使わずに見れるので娯楽として萌えアニメは萌えアニメで大好きです。)

なんだかんだでヒットしたアニメはできるだけ見るようにしていたので当然なのはも無印から見てみたのですが、正直巷でヒットした理由がいまいちピンときませんでした。
声優は豪華だしキャラも可愛い、その上お色気要素もあれば萌えアニメのヒットモデルとしては妥当なのかな、という感じで無理やり納得した気になって、果たして僕が認識していた程のヒットを生み出すに至る核心的な要素がどこかにあったのかと問われるとはてさてといった感じでした。

確かにバトルシーンはなかなか見応えがあったのですが基本的な萌えアニメの軸要素に声優人気が絡んでシリーズ物になるまでの人気を生み出したのであろう、というのが僕のなのはに対する見解となり、A’s以降は暇があれば見てみようという保留の形でなのは視聴を終えてしまっていました。
(無印を見て印象に残ったのはinnocent starterが神曲であるということ。)

StSの評判もちらっとは耳にしていて、黒歴史と言う人も多いようですが、特に熱狂的なロリ属性のヲタでない限り、ある程度大人のなのは達も十分に可愛いと思うでしょうし(なの×フェイなんかであやしげな薬を使ってフェイトだけロリ化プレイなど楽しみの幅も広がりますしw)、ハイティーンな女性キャラが好きという層にもアピールできてマーケティング拡大という点では成功しているのかなと。
なんにせよ視聴しようという気が起こるまでにはならなかったです。

しかし今日(昨日)、秋水さんの「リリカルなのはが売れたワケ」を読ませていただいてなのはのヒットに対するもやもやした疑問が晴れて、第0話「なのはがすんごく見たくなったの」状態ですw
確かに僕もアニメにはまりだしたきっかけがCCさくらやコレクターユイといった魔法少女ものだったので、一種の安心できる社会との隔絶世界の中で王道展開に枝葉をつけるといったスタンスは暗い部分がなく純粋に楽しかったですし、萌えをいま程萌えと意識せずにエロなドキドキというよりピュアなドキドキ?として捉えられていたのもあって魔法少女ものは純情坊主にとってはかなり魅力的でした。

僕はそれほど90年代アニメに詳しいわけではないのですけど、モラトリアム特有の青臭い精神葛藤を排除した純粋にワクワク楽しめる娯楽作品であるけど何かピュアな心に訴えかけるものがあるような気がするといったテイストがおそらく90年代的で、その要素がなのはに散りばめられていたからこそ、セカイ系の影響でますます厨二思考になった上にキャラ萌えで釣られる(笑)といった僕みたいな層だけでなく、秋水さんのような社会人として自立しておられて俯瞰視点でアニメを選別できるような方々にも支持されるに至ったのだなと納得しました。
もし間違って解釈していたらすみません。

まとめると言いたい事は、今日(昨日)はコミケで体がくたくたなのでもう寝ようと思いますが、明日から早速なのはA’sシリーズを見ていこうと思っているという事です。
結局のところ僕の場合、作品の魅力的なストーリー要素とかよりもはやて萌え~となる気がしますがw
とにもかくにも、なのはに対する個人的なもやもやを解消してくださった秋水さんに全力で感謝しつつ、僕も一なのはファンとしてなのはシリーズを純粋に楽しみながら見ていこうと思います。

素敵な本を本当にありがとうございました。
冬コミの新刊も期待してます。
頑張ってください!!

秋水 さんのコメント...

おお、長文の感想が!

わざわざありがとうございます

しかも10代!で、なのはのヒットのがはっきりわからなかった、という立場からのご感想ということで、二重で参考になってとてもありがたいです。

>声優は豪華だしキャラも可愛い、その上お色気要素もあれば萌えアニメのヒットモデルとしては妥当なのかな、

そうそう、「なのは」ってこういう風に思われちゃうんだろうなーと、思ってましたw

「なのは」って作品はハマる人とそうでない人の差がかなり極端な印象があるので、外部から見ると、どうして売れてるのかわからないだろうな、というのがあってそれを理論化したい、というのがこの本の執筆の動機のひとつでした。
なのでなのわさんのように外部の立場からこの本を読んで、「なのは」という作品の理解の一助になれたというのは、非常に嬉しいです。

なのはシリーズは実際のところ無印よりもA'sで人気に火が付いた作品なので
A'sを見てみると、印象も大きく変ってくると思うので、是非見てみてください。

眼鏡小僧 さんのコメント...

「リリカルなのはが売れたワケ」を読ませていただきました。

ただの通りすがりだったのですが、タイトルにインパクトがありすぎました。
しかも100円って・・・(驚

「面白そうなのでじっくり読ませてもらいますね」と一言添えて、20歳の眼鏡が買わせていただきましたが、覚えてはいないですよね・・・

なのははA'sからハマり、数年経った今でも熱意が冷めない作品です。
(後にYoutubeで無印を見て、とらハシリーズを全部やり、小説、OVA全部見ちゃいました)

2004年以降、見れるだけの深夜アニメは見たのですが、いまだにリリカルなのは以外の作品のファンにはなれていません。

今回読ませていただいて「どうしてなのは以外に燃えないのか?」理解できたような気がします。
本当にありがとうございました。

内容は、とてもよく分析されていて、知らないデータも沢山あり勉強になりました。
読みながら「もっとなのはを褒めて~」という気持ちでいっぱいになり、同時に「そうか、魔法少女ってよく考えたら恥ずかしいタイトルなんだなぁ・・・」といまさらながら認識しました。

ファン層にオジサンが多いのは、作風が原因だというのも納得ですが、原作ファンがシフトしたことで30代のファンを生み出したのではないか?と思っていたりもしています。
特に「都築さんが好き」という人は皆とらハが好きなわけですし。
まぁ私は「なのはが好き」⇒「とらハも好き」⇒「都築さんが好き」
という珍しい逆パターンなんですけど・・・

無印、A's、StrikerSのファンの意見が分かれる理由もやっと分かりました。
それでも無印が好きな二十歳は、間違いなく異端児ですね

正直いくらでも語れるのですが、長くなってしまうのでこのぐらいで失礼します。
これからも応援していますので頑張ってください!

匿名 さんのコメント...

「リリカルなのは売れたワケ」 一通り読ませていただきました……同意する点もあるのですが、そうではない箇所もありで。
私としては、どちらかというと若い人に合わせて納得できる理由づけよりもハイテンションを心がけての執筆と感じられました。

序盤で「魔法とSFを掛け合わせた世界観」が古く、突っ込みどころ満載とのことですが、アイディアとしては多くの人が思いつくものではあれど、「なのは」並に混交されたものはそんなにやりつくされたほどあっただろうか……と(ロボットと超能力なんてのは結構あるかしれませんが)。
もちろん「リューナイト」等メカ物に魔法をからめたものはありましたが、「それが成立してしまってる異世界ではなく現代日本を舞台で」というのはより容易ではなく、むしろ難度が高いくらいかしれません。
また「魔法戦隊マジレンジャー」「とある魔術の禁書目録」も、なのはよりも遅れての放映作です。
設定がガチガチに理論武装されてるわけではないですけど、パソコンが普及した時代に「二度目以降は短略化できる」とか「デバイスという呼称」など何となく了解できるようなものですし。

人によりけり見解の相違はあるので、各疑問箇所を述べてはヤボってもんでしょうが大筋の方からも一点(承知ではいたものの文章をまとめるため敢えてカットしたのかしれませんが)。

「なのは」は一人の少女(もしくは二人の少女)を主人公とした物語ではあるのですが、作品世界としてはこのヒロインを軸として回り始めたものでも、起点として動き始めたわけでもありません。
プレシア・テスタロッサの巻き起こした事件です。
ストーリーの基幹部分に「死んだ人間を生き返らせたい」という要素が入っています。
「鋼の錬金術師」は「死者を復活させること」が禁忌であり、罪を犯してしまったことが以後のドラマに関わるものとなっています。そしてストーリーの中で新たな死(ヒューイ)が重く描かれ、以後の畳みかけ(マスタングの行動)の動機となっています(「時間をかけて組織内でのし上がって…」というつもりだったのが変わった……と)。
「エヴァンゲリオン」は詳細がぼかされていながら、妻の死を過去の出来事として受け入れぬ姿勢の碇ゲンドウという男が物語のバックボーンとして存在し、碇ユイを取り込んでいるらしき初号機や補完計画とからめられています(碇シンジ少年を主人公とした話でありながら)。
映画も小説も見ていないのですが、この時期に角川のもう一つのヒット作「パラサイト・イブ」もCMから察するに科学者が死んだ妻を復活させようとしていたようです。
さかのぼれば「鉄腕アトム」からして、有能な科学者が死んだ我が子の代わりとなるロボットを妄執から作り上げ……なので、むしろ平成のヒットパターンというより王道と呼ぶべきかしれません。
「ガンダムSEED」にしても軽く流された人の死も多々あるでしょうけど、元々は「ナチュラルの中には幼少時の友達もいるし」だったアスランが同僚ミゲルの死によって戦意を高めてしまったり、父親の死によってフレイが憎悪に駆られたりといったことがドラマの推進力になっていました。
とりあえず思いついた例をあげたのですが、「なのは」のストーリー背景となった「愛する者の死と、その事実を否定しようとする妄執」というのは放映当時の視聴者に受容され易い要素だったのではないかと思います(「なのはが「隠れた名作」とか、「固定ファンを獲得できた定番商品」ではなく「ヒット作であること」を事実として、その理由を考察するなら)。

「その死を拒絶し、愛する者に妄執にとりつかれた科学者」に対峙する存在として、次元空間航行艦船アースラと時空管理局が登場します。
これが作り手の見事なところで、最初に勘違いしてしまう人も少なくないのではと思うのですが、これが「タイムパトロールの時空戦艦アースラ」ではないんですよね。
未来から来訪した時間を遡行できるメカではない。
魔法が公式に認知されている世界、されていない世界といったパラレルワールドな多次元を転移することは出来るのだけど、人の死を取り消すこともできなければ、立ち会えなかった死の間際を目撃することすら出来ないし、生前の姿をながめることも出来ない。
現代日常からはかけ離れた魔法使い、超テクノロジーのメカ……そんな力が存在するのにも関わらずを人の命は取り返しがつかないという事実。
それによって上塗りされた妄執のドラマというのがキャラクターの背景として効を奏していたのも、好評を得た理由の一つとして指摘しても良かったのではないかと感じました。

秋水 さんのコメント...

>眼鏡小僧さん

ども、お買い上げありがとうございます。
声かけてくださったそうですが、ちょっと思い出せないです、すいません。

>なのははA'sからハマり、数年経った今でも熱意が冷めない作品です。

>2004年以降、見れるだけの深夜アニメは見たのですが、いまだにリリカルなのは以外の作品のファンにはなれていません。

あーこれは私も同じですw
なのはにハマって以降はその熱はまったく冷めないし
他のアニメになかなかハマれないというか満足できないというか。
なぜ「なのは」だけにこれだけ入れ込んでしまうのか、という私なりの答えだったともいえますね、今回の本は。


>ファン層にオジサンが多いのは、作風が原因だというのも納得ですが、原作ファンがシフトしたことで30代のファンを生み出したのではないか?と思っていたりもしています。

とらは~原作からの固定層は確かに30代ですね。其処はちょっと忘れてました。
ただ、その固定層だけがなのはのファンというわけでもないわけで、自分自身もアニメから入ったクチですから。

>それでも無印が好きな二十歳は、間違いなく異端児ですね


自分も一番好きなのは無印なのですが
二十歳くらいだと、派手さでA’sとかいっちゃいそうですけど、無印好きとは渋いですw

無印はなんだかんだいってなのフェイの話なのではずせないんですけど。

秋水 さんのコメント...

>匿名さん

>ハイテンションを心がけての執筆と感じられました。

えーと、まあ同人誌ということで、面白くするためにノリ優先にしたというところは確かにあります(汗

>序盤で「魔法とSFを掛け合わせた世界観」が古く、突っ込みどころ満載とのことですが、アイディアとしては多くの人が思いつくものではあれど、「なのは」並に混交されたものはそんなにやりつくされたほどあっただろうか……と

そうですね例を挙げておけばよかったですね。
例えば「サイレントメビウス」とか「メルティランサー」とか
時空管理局みたいに組織が出てきて、魔法を使い組織立って事件を解決するってのがよく似ています。
90年代前半くらいはけっこうそういうのが流行ったんでやりつくされてるって印象があるんすよね。
まあ、そういう作品はだいたいサイバーパンクものの流行にも絡んでいて、未来世界が舞台になっているので、現代日本を舞台にして魔法の国の代わりに魔法科学が発達した異世界がでてくるので、その点は「なのは」は違っているのですが。


>「なのは」のストーリー背景となった「愛する者の死と、その事実を否定しようとする妄執」というのは放映当時の視聴者に受容され易い要素だったのではないかと思います。

「愛する者の死と、その事実を否定しようとする妄執」というのはネタとしては王道というか定番ですね。
こういう背景があると、キャラの持つドラマに深みがでるので、視聴者もよりキャラに共感しやすくなるんではないかと思います。
これに限らず、自分が「ダメな作品」と言うか魅力を感じない作品と思うのは、魔法とかSFとか設定にばかり拘って、肝心のキャラの持つドラマや葛藤が、全然描けてない物だったりします。
ヒットする作品、特に息の長い人気を生む作品というのは、このドラマがファンの心を掴むかどうかってところに結局集約されていく
んだと思います。

雷撃隊 さんのコメント...

「リリカルなのはが売れたワケ」よみました。このテの評論誌は大好きなので、即買いでした。自分は30になりたてのアニおた兼ミリおたです。なのは、シャナ、ハルヒ、ひぐらし、ef等のいわゆる萌え作品から、ヤマト、999、ハーロック、ガンダム等サンライズ系やらのべーシックな作品群に愛をささげつつ、史上最大の作戦、空軍大戦略、ハワイ・マレー沖海戦、トラトラトラ、ローレライなんぞも大好きな人間です。さて、なのはについてですが、自分にとっては魔法少女+SFミリタリーを戦闘の連続でおしきったスゲーアニメだぜ。という感じでした。
宇宙戦艦あり波動砲あり航空戦ありで非常に燃えた作品です。ドラマ自体はベタな内容ですが、ストレートで素直に面白いと言えました。細部については、コスチュームのカラーリングがRX-78みたいだな、とか、デバイスはナイト2000みたいだ。とか、揺り篭は宇宙空母ギャラクティカじゃないの。あるいはサイコミュがとんでいたり、と、何でもあり感が心地よいですね。さらに、戦争映画的なアプローチまで組み込まれていたのにはおどろきました。たとえば手袋が狙撃用の穴あきだったり、カートリッジが12ゲージショットシェルにそっくりだったり、挙句の果てには闇の書を相手に日本陸軍式銃剣突撃をやらかしたときには日露戦争映画203高地なんかを彷彿とさせました。やはり、作品とは積み重ねの連続なのだと認識させられました。しかし、最近のアニメスタッフの方々はクラシカルな映画をよく研究されているようですが、みなさんはどのように思われますか。そんなことを考えながら劇場版を楽しみにしている今日この頃です。あと蛇足ながらなのはがきっかけで水樹奈々のライブに足を運ぶようになりました。それでは、冬コミも楽しみにしています。

秋水 さんのコメント...

>雷撃隊さん

お買い上げありがとうございます

>自分にとっては魔法少女+SFミリタリーを戦闘の連続でおしきったスゲーアニメだぜ。という感じでした。

そういえば今回の本ではミリタリ系の話は論旨の都合上ほとんど触れてませんでしたけどそっち方面でのファンの支持も高いんですよね。
2chのスレでの各キャラの戦闘スタイルと強さ比較に関してとか延々考察・議論されてるのを見てすげえ、と思いました。
あとミリ系で活動している同人作家さんがその知識を生かして、なのはの同人誌出してたりとか。
ミリオタを引き寄せる魅力ってのが確実にあるんですよね。

>最近のアニメスタッフの方々はクラシカルな映画をよく研究されているようですが、みなさんはどのように思われますか。

全体とは言いがたいですけど、庵野監督とかはその辺はっきり作品にでるタイプですね。
あからさまにやるとパクリだ何だとうるさいご時世ですが、「なのは」は多分都築氏が過去に見て気に入ったものを包み隠さずそのまま作品に出してるって印象が強いです。


>あと蛇足ながらなのはがきっかけで水樹奈々のライブに足を運ぶようになりました。

(・∀・)人(・∀・)ナカーマ

匿名 さんのコメント...

秋水様

レス、どうもです。
鋼錬のヒューイの死やSEED云々は反魂ではなく、魔法や超テクノロジーがあっても命はとりかえしがつかない世界の例ですね。ちょっとバラけました

>>例えば「サイレントメビウス」とか「メルティランサー」とか

あるいは「宇宙英雄物語」「グランゾート」など科学と魔法の並立する世界として描いた話題作、人気作はありましたが一時的なブームとなった後に衰退したような印象でもなかったもので(TVアニメとしても、現代~近未来物としても、そう多くはなかったような)。

>>ネタとしては王道というか定番ですね。

「鉄腕アトム」を例示に含めてる通り普遍的な題材であり、「死んだ肉親等への執着」をさかのぼれば神話にたどり着くでしょう。
ただ、70年代末から80年代にかけて……キャラの死というのが曖昧になりかけた傾向があったような気がするのです。
死闘の果てに両者絶命や、勝利は得たものの立ち往生……スレたマニア(?)は猜疑心としても、「さらば○○」とかアオリ文字が入ったりしながら死んだわけではなかったり、人気キャラならば生き返ったり、ヒネリを加えて再登場させたり。
「リングにかけろ」や「男塾」。
「ゴッドマーズ」では「マーグ地球に死す」ながら「バラの騎士」として声だけでも再登場。
「セーラームーン」無印の極地決戦では「セーラー戦士が死んでしまうのを見て幼稚園の娘が落ち込んでごはんを食べようとしませんでした。できれば小さな子供向けアニメであまり悲しい話は避けられないものでしょうか」のような投書が新聞に載っていたりしました(実際、記憶を失いながらも生きていてRにつながったんでしたっけか)。
「ドラゴンボール」では「1度に1人だけ」とか「3回まで」とか制約をつけながらも死んだ友人を生き返らせ。
「ゴースト」「四月怪談」等の幽体をストーリーを語るための道具にしてしまった幽霊物語の映画が何作もありました。
この時期以前に生まれた者は「なんということだ。しんでしまうとは…」で冒険物語の主人公が繰り返し復活するのを幼少時に目にすることなどなかったことでしょう。

これはあくまでもフィクションの世界の出来事なので、唐突にあっさりと死のうが、毎週一人ずつスケジュールでもあるかのように死のうが、死んだと宣告されていたのが実は生きていようがありえること。
仮想的な……あくまでもバーチャルなものなので、媒体(コミック版、小説版、劇場用アニメ版等)によって生き残ったり、絶命したりはその時の都合だったりもする。
あるいは強敵の手にかかって死ぬ……かと思えば洗脳されてその手先になったり、記憶が戻ればすんなりと味方に加わったり……というパターンもいくつかあったり。

そういったものの反動として、90年代後半からクリエイター側もユーザー側も特に意識するわけでなしに「親、子、妻、親友、恋人」等と死別した者の妄執をストーリーの要素として求めるようになったのではないかと。
(80年代、そういうのばかりだったわけではもちろんなく、「銀英伝」「北斗の拳」といったキャラの死を重く描写しているストーリーもありました。映画「異人たちとの夏」は「たとえ亡霊であっても肉親に存在して欲しい」などと主人公に言わせるもので単なるドラマを進めるツールの範疇を超えてるでしょう。
けど、そうでもないものが多く見受けられた時期だったような気がするもので)

やがて「世界の中心で愛を叫ぶ」や「いま、会いにゆきます」とかいったメガヒット(?)要因の一つにもなってるのじゃないかと。


>>ヒットする作品、特に息の長い人気を生む作品というのは

長くなったので簡略的な言い方をすれば負のスパイラル(悪循環)ならぬ、プラスのスパイラルが働いた……というわけでしょうね(例:売れるとは誰も思ってないけど丁寧に作られた作品→一部の者が食いつく→雑誌で紹介されたりする→今まで見ていなかった者も関心を持つ→ネット上の知名度が上がる→見ていなかった者までCDを……)

なお、私が元々このような考え方で「なのは」を認識していたわけでも、評価していたわけでもなく、「Jの遺伝子を継ぐもの」という御指摘に対して、「あれ? そうかな……むしろ、80年代ジャンプ路線の反動から来る好印象じゃ!?」などと、チラッと思ったことから浮かんだものです。
先週、有明で100円の同人誌を買わなければ、こんな考えには至らなかったわけでコミケという場は面白いものです。

秋水 さんのコメント...

>むしろ、80年代ジャンプ路線の反動から来る好印象じゃ!?」などと、チラッと思ったことから浮かんだものです。


ああ、なるほど。
ご都合で人が死んだり生き返ったりってのが軽く行われるところがありますからね、ジャンプマンガは。

うん、それは、ジャンプマンガがそうであるように、シリーズが長く続いて苦しくなると「なのは」でも起こりえない話じゃないんじゃないのかなぁと
クローンとか実は生きてましたとかロストロギアとか、やりようはいくらでも思いつくし。
次元の狭間に落ちたプレシア母さんがアルハザードにたどり着き、失われた魔法技術でアリシアを復活させていた!
なーんてこともないとはいえない。

あと死んだの生き返ったのって話は、人気のあるキャラが死ぬ展開があるからこそ成立するんであって、「なのは」の場合メインキャラは殺せないんですよね。
キャラ人気で持ってる側面が強い作品なんで。
そこは逆に「なのは」という作品のジャンプ的バトル漫画としてみた場合の弱みでもあると思うのです。

KOS さんのコメント...

初めまして。
同人誌の告知以来、楽しみにしておりました。この内容で100円なら激安です。

私はもともと新房昭之監督のファンで、スカパー!で再放送したときに「新房作品だし一応観ておこうか」くらいのつもりで観始めたんですが、そのまんま3シリーズともまとめて観てしまいました。
でもやはり無印が別格ですね。

「月詠」と同時期の作品だということは、ご本を拝読して初めて気が付きました。90年代の作品だとばかり思ってた。お説のとおり「なのは」は、「月詠」があっという間に消費されて忘れられてしまったのと好対照ですね。

「なのは」は新房作品として語られることがあまりないように思うのですが、「ソウルテイカー」「コゼットの肖像」の路線から「実験映像」と「ゴシックホラー」を除いたら、熱血アクションになるような気がします。
ここらが「なのは」につながる系譜なのではないかな、と。

長文失礼しました。
今後ともご活躍を楽しみにしております。

秋水 さんのコメント...

>KOSさん

お買い上げありがとうございます

>「なのは」は新房作品として語られることがあまりないように思うのですが、「ソウルテイカー」「コゼットの肖像」の路線から「実験映像」と「ゴシックホラー」を除いたら、熱血アクションになるような気がします。

確かに新房作品として語られることはほとんどないですね。
新房色よりも圧倒的に都築作品としての色が強いのが原因だろうとは思います。
とはいえ無印は演出的には、新房臭さは押さえ気味とはいえ、ある程度散見できるんですが、月詠からぱにぽにに繋がる流れがいわゆる新房スタイルとして認識されているので、ちょうど分岐点になる作品が「なのは」なのではないかと思います。

後、新房作品的にはヤマモトヨーコまで遡ると、美少女バトルアクションで繋がることは繋がるかなと。